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岐阜新聞8/19 関ヶ原の戦い前哨戦 乱闘橋古戦場 不思議な石 歴史の謎解き

 

「謎の石」大量発掘、人工的な切り込み跡 岐阜市の川岸、地元僧侶「武士の弔い用」推測

 岐阜市と羽島郡岐南町の境を流れる境川。その川岸から不思議な石が大量に掘り出された。発見者は、この地で関ケ原合戦の前哨戦の一つ「乱闘橋の戦い」があったことから、戦死した兵を弔うために置かれた石ではないかと推測する。似た石は、市内の加納城跡の石垣にも見られるといい、そのつながりを探る“歴史の謎解き”に挑んでいる。

 発見者は、同市領下の林久義さん(62)。チベット仏教のラマ僧として高山市に寺院を構えるが、中学生の頃からのライフワークで郷土史家の顔も持つ。
 石は、岐阜市の厚見中学校の東、境川に架かる中野畑橋付近で発見。今年春までの護岸工事で掘り出されたという。その護岸に面して父が営んでいた工場があるため、そこに100個余り保管している。

 河原に転がっているような丸くて大きな石。川だから当然だろうと思うが、林さんは明治時代の地形図を眺めながら「ここは昔、川ではなく畑地だった」と話す。岐阜市と岐南町の境界線が凹状に南に張り出している区域で、昔は境界線のように川が蛇行して流れていたが、昭和の河川改修で河道を掘削し、直線に。そのため、河原石が出るはずがない、と思いを巡らす。

 さらに、気になる点があるという。「石に切り込みが入っている。人工的に加工した跡だと思う」。河原石のような丸石のほか、金華山の構成岩石のチャート石も出てきたという。
 そして、推測する。慶長5年9月15日(1600年10月21日)の関ケ原合戦。その前哨戦の一つで、岐阜城落城につながる「乱闘橋の戦い」(慶長5年8月22日)がこの地であった。西軍の岐阜城主・織田秀信(織田信長の孫)と、東軍の池田輝政の軍が衝突。四、五百人近い兵が命を落としたといわれ、「その供養塔として石を置いたのでは」と林さん。

 謎はまだある。似た石が加納城跡の石垣に見られるからだ。城跡を案内してもらうと、確かに石垣の内側に丸石、外側にチャート石が使われている。丸石には切り込みも確認できる。

 林さんは、さらに推測する。「加納城ができる前の時代、南東方向に川手城と正法寺があった。これらが廃虚になり、関ケ原合戦後の1602年、加納城を築城する時にここから石を運んだ。でも、供養塔などに使われていた石は忌み嫌われた。そのため、荷役に加わった村人たちが、乱闘橋の戦いの死者を弔うために持ち帰ったのではないか」と持論を語る。

 ただ、あくまでも推論といい、岐阜市の文化財保護課などに声をかけて手がかりを探っているという。それでも長い年月、当時の面影を保ったまま残り続ける石。林さんは「石は歴史を語る。誰かが運んできたからここにある、と考えると興味深い」と歴史の謎解きの妙味を語る。

チベット仏教講座30年記念講座のお知らせ その2

2022年 チベット仏教講座30年記念講座のお知らせ その2

みのおわりの霊学史観

ー北の閻魔堂の霊的因縁を解くー

場所:円徳寺 岐阜市神田町6-24 名鉄岐阜駅より北へ徒歩5分

日時:2022年8月21日(日)午後3時 会費:二千円

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 30年前インドブッダガヤセレモニーから帰国後、円徳寺様にてチベット仏教講座を催す機会を頂きました。この30年の法話は昨年「令和と霊咊の日本的霊性ー飛騨の密教行者が語る自由の菩薩と弥勒の世ー」として一冊の本に綴ることができました。

 今月は、チベット仏教講座30年記念講座「みのおわりの霊学史観 ー北の閻魔堂の霊的因縁を解くー」を語ります。650年前美濃尾張伊勢三国守護職の土岐頼康は、霊夢に閻魔王が顕れ「我を牛寅に祀るべし」と啓示を受けます。頼康は鬼門結界の地として北の閻魔堂を祀りますが、後に斎藤道三によってその結界が破られます。その霊的因縁は1600年西軍に組した織田信長の孫秀信が、8月21日南の閻魔堂乱闘橋の合戦、23日岐阜城落城、円徳寺で剃髪、高野山に出家と、その流れが9月15日関ヶ原の戦いに続きます。「えどのしくみはみのおわり」「みのおわりが開くと弥勒の世」「開かないとみのおわり」と霊能者たちが語るように、この霊的因縁は世界の雛形としての現代日本に今も流れています。チベット密教の視点から「一人ひとりの霊性の目覚めが弥勒の世を開く鍵」というお話をいたします。

 8月23日10AM、金華山岐阜城二の丸跡に頼康自作の閻魔像が祀られる閻魔堂で法要を行います。(有志自由参加現地集合)

(次回は、第4日曜日9月25日(日)3pmを予定しています)

チベット仏教金剛乗ニンマ派

ウッディヤーナ山タルタン寺 林久義

E-mail:oddiyana@gmail.com    

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