霊咊の公案 1)

霊咊の公案 1)

令和と霊咊の日本的霊性より

 日本という国は非常に不思議な国です。それは、天皇というスメラギの存在が古代より 続く世界的にも稀な歴史を持つ民族です。皇紀では、令和元年は二六七九年となります。 

ここでは三つの視点から、天皇の立場を捉えます。
一つ目の視点は、現日本国憲法に明記された「天皇制」という地位です。戦後一九四六年新憲法に制定され、日本国憲法第一条天皇に明記された「日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」と、天皇制の地位と立場、役割を定めています。この象徴天皇を、政体天皇と捉えます 

 二つ目の視点は、「天皇と皇族」という血統としての皇室です。これは初代神武天皇以来、 百二十六代途切れなく続く YAP 遺伝子の血統を保持する家系であり、大和朝廷の歴史を 皇紀に記し、現代に続く大和朝廷の「和」が象徴する天皇です。この皇統を、國體天皇と捉えます 

 そして、三つ目の視点が、スメラギ ( 天皇 ) という古代から日本に保持されてきた霊的 統合の象徴としての存在です。本書ではこの霊性を「咊」という文字で表現し、この霊的天皇をスメラギと尊称し、霊体天皇と捉えます。

~中略~

菩薩という生き方は、紀元前後にインドで起こった大乗仏教運動以来、人類の進化にとっ て一番重要な道を示しています。大乗仏教の核心である菩薩とは、自分の我を出すのではなく、世のため人のために働くこと、他を利することが、菩薩という生き方で。 

神道においては、この菩薩の働きを、ミコト(命)と言います。海彦山彦など生活の営みを行なう男は「彦」、女性は「姫」、これは個のレベルですが、大きな使命を受け超個の レベルで天下の役割を果たす者が「ミコト(命)」です。 

霊咊の公案 2)